こぼれ話

2019.07.08

『艦これ』の原点は・・神社!!

『艦これ』ってご存知でしょうか・・?
『艦隊これくしょん』のことで、戦艦を擬人化して育てて戦う、というゲームがあるのです。これのぐっとくるポイントは「女子」に擬人化するということなんですよね。艦隊が女の子に! 第二次世界大戦で活躍した戦艦大和とか、赤城とか龍田とか(知らんか) 勇ましい戦艦×美少女というある意味日本らしい取り合わせ。

この延長線上に、刀×美少年という『刀剣乱舞』シリーズがあったりするのだと思うのですけど・・
この発想力、商品として素晴らしい。なんでも単一のものでは花開かなくても、掛け合わせることによってすごい威力を発揮したりするものです。その典型だよなと思っていた矢先。

神社にお参りすると、大きなところでは「宝物館」なるものがあったりします。神社に伝わる宝物とか、古文書とか、そういうものが収納されていることが多いのですが、その中で「御神宝」というものがあったりします。

これは神様のために作った神様の日用品。そもそも神社とは、神様が降りてくる場所です。神様は本来「高天原(たかまがはら)」という神の国に住んでいます。人間は神様に「降りてきてもらって」願いを聞いてもらいます。

最初は、降りて願いを叶えると、神様は帰ってしまってました。でも、だんだん「常駐」してもらいたいと人は願うようになっていったのです。そこで神様のお住まいを作って、とどまってもらうことにしました。

それが神社のお社です。
神社に神様がいつもいるとなったからには、快適に過ごしてもらわねばなりません。

なので神社は清浄を旨として、いつも清らかに保たれているのです。さらに神様に最高の衣装や、身の回りの品や、食事や、お酒や・・などなどお供えして日常をより豊かにしていただきます。
伊勢神宮では20年に一度の式年遷宮に合わせて、神様の身の回りの品も最高のもので整えました。

当代一流の職人に依頼して、それこそ楽器からお布団まで。神様専用のものを作りました。

20年経って新しくあつらえるとき、それまで使用されていたお道具類はすべて燃やしてしまっていたそうです。

神様のお使い古しを人が使うのは恐れ多いということのようですが、今では失われてしまった当時最高の職人芸が残されているものなので、ある意味とてももったいないことです。

なので近年はとっておいたりしてるそうですけど・・。
ということは知っていたのですが、よくよく考えてみたら、なんで神様が人間と同じ暮らしをするの?と。

キリスト教なんかだと、「神」はクリエイターなので人間ではないんですよね。明らかに。

なので、教会で魚とかその年とれた米だとかお供えしたりしません。だって人間じゃないから。お魚食べないし。たぶんご飯がいらない。
「お供えする」というのは、日本の神様仏さまに対する日本人独特の考え方です。それってつまり、神様を擬人化してるってことです。
神様を擬人化することで、より身近にというかより親愛をもってお世話できるということなんでしょうけど、これって『艦これ』『刀剣乱舞』の根本にある思想では!?
でももっと言えば、私たちの身の回りの物。鉛筆でもスマホでも、家具でも衣服でも、すべてのものに「命あるもの」として接する習慣が、ありますねえ。そういえば・・。