こぼれ話

2018.09.13

中国美術への招待

奈良のことを色々学んでいると、必ず出てくるのが中国のことです。

日本の文化の源泉になっていることは、美術のみならず仏教界においても同じです。

大学生の時国文学を学んでいたのですが、「大本は中国」というのは変わりませんでした。

中国のことに基づいて作られないものはない、というくらいです。

 

皇帝の力は絶大でしたから、その皇帝に命じて作られる美術工芸品はかくも素晴らしいものばかり。

中国の長い歴史を考えるともっと沢山あってもいいくらいですが、その多くは戦乱で焼かれてしまったり、地中に埋められたりしたそうです。

皇帝という権力の極みにいることで、莫大な財宝や美術コレクションも一局に集中し、作られる時も膨大なら失われる時も膨大に失われてしまう。

同じくらいの力を持つ貴族が複数いれば、複数の場所で保管されて生き延びることもあったでしょうが、それは叶わなかったのです。

 

それでもなんとか生き延びたものの一部が故宮博物館などに展示されています。

また日本にもやってきて、国の宝として現在も守り伝えられています。

 

そんな中国美術の作品が奈良・学園前にある「大和文華館」で展示されています。

「大和文華館の中国・朝鮮絵画 」

http://www.kintetsu-g-hd.co.jp/culture/yamato/exhibition/

こじんまりした美術館ではありますが、東洋美術コレクションにかけては、世界レベルといっていい美術館です。

中国絵画といえば山水画ですが、その至宝の数々がありました。

ほんとに素晴らしいので、ここに皆様と一緒に行く企画ツアーをやりたいくらいです。

 

今月いっぱいまで展示されていますので、ぜひお時間を作って行ってみてください。